アーバンスクエア神田ビルに東京営業所を開設した株式会社シンテック
決め手は立地とビルの外観
京都市で40年弱に渡り、空調設備の設計・施行を行ってきた株式会社シンテック。質の高い仕事で大型案件を数多く受注している同社が、東京営業所開設にあたり重視したポイントはどんなところだったのでしょうか。
同社取締役副社長の林信吾氏に伺いました(以下、敬称略)。
PROFILEプロフィール
株式会社シンテック
取締役副社長
林 信吾
専門学校卒業後、京都市内にある大手設備工事会社に入社。その後、株式会社シンテックへ。2018年より現職。京都府管工事工業協同組合理事。
京都で約40年、空調設備の設計施工を手掛ける
― まず、御社の事業内容について教えてください。
主に空調・水道などライフラインに関わる設備の設計施工を行っています。例えば、ビルや学校、工場の空調や水道、消防設備、それに伴うメンテナンスなどです。現在、京都市内だけでも140社ほどの同業他社がありますが、その多くが歴史ある老舗企業。創業40年弱の弊社はまだ若い部類に入ります。事実、私が入社した当時はまだ今ほど大きくありませんでした。
しかし、腕のいいスタッフたちに支えられ、現在では入札参加資格の等級もトップになり、国交省の仕事を始め、多くの大型案件を受注できるようになりました。そのような信頼できるスタッフが多数いることが、弊社の大きな強みです
― 東京営業所を立ち上げた経緯について伺えますか?
きっかけは、取引先のご担当者さまが東京に転勤になったことです。関西は情に厚い土地柄ですから、難しい案件でも「ついていきますよ」というスタンスです。
しかし、関東だと「無理なものは無理」とさっぱりしているところがあったようで、「東京でも一緒に仕事をしてくれないか」とお誘いいただいたんです。それで、これはいい機会だと思い、こちらにも営業所を開設することにしました。
― スリーウェーブのことはどちらで知ったのですか?
中学時代の先輩からの紹介です。東京で事業をしている先輩に「物件を探している」と話したら、「僕がよく知っている不動産屋さんがいるから」とつないでいただいたのがスリーウェーブさんでした。
求めたのは会社の顔として遜色ない外観
― 東京営業所を置く場所として、千代田区を選んだ理由について伺えますか?
私は関西の人間ですから、こちらの土地勘はありません。どこに営業所を開設したらいいのだろうかと悩んでいたところ、スリーウェーブの営業担当の方に「千代田区がいいのではないか」とご提案いただいたんです。千代田区というアドレスはイメージも良く、「きちんとした会社だな」と安心してもらえるからと。
確かに、こちらで事業をされている先輩も千代田区にオフィスを構えていました。立地についてなんの予備知識もないところからのスタートでしたから、担当者さんからのご提案のおかげで的を絞りやすくなって、非常に助かりました。
― 物件を探していた時の条件についても伺えますか?
譲れない条件として考えていたのは、駅からのアクセスと外観ですね。新幹線での移動になりますから、乗り継ぎに不便がない立地であることは必須でした。
また、会社のホームページにビルの写真を載せることを考えていましたので、外観も重要な要素でした。漠然とではありますが、ある程度オフィスらしい外観で、会社の顔として申し分ないビルがいいなと考えていました。
― 物件選びで苦労した点はありましたか?
室内が良くても外観が……という物件が意外に多かったところでしょうか。駅からのアクセスも申し分なく、フロアも設備もいい。けれど外観はマンションみたいな物件だったり。また、駅からすぐの物件で内装も気に入ったものの、繁華街に建っていたためかなり騒がしくて、悩んだ末に諦めたこともありました。
― こちらの物件を選んだ決め手はなんだったのでしょうか?
神田駅、秋葉原駅、御茶ノ水駅、淡路町駅、小川町駅という多くの駅から徒歩圏内という抜群のアクセスと外観の良さ、そのどちらも満たしている物件だったこと。さらに、築年数の割に室内がきれいで、トイレも男女別に分かれていること。
また、リフォームして間もないエントランスがとてもきれいだったことなどが決め手となりました。
― 特に気に入っているところはどこですか?
秋葉原や神田という主要駅から徒歩数分の距離にあるのに、意外と静かで落ち着いているところですね。駅前は人が多くて騒がしいのですが、その喧騒はこちらまで届かず、電車の音がわずかに聞こえるぐらい。
オフィス街ですので観光客もおらず、往来で見かけるのもビジネスマンばかり。そのような環境から、仕事をしに来ているという気持ちになれるところがとても気に入っています。
関東の人は冷たいという先入観を覆してくれた
― スリーウェーブを利用された感想を聞かせてください。
正直に申し上げて、関東の人は冷たいという先入観を持っていたのですが、スリーウェーブの担当者さんは私のそんな先入観を見事に覆してくださいました。常にこちらの気持ちを汲み、親身になって物件探しをしてくださって。こちらの物件に辿りつくまでにかなりの数を見たのですが、その間も嫌な顔ひとつせず、「また探しておきます」とてきぱきと進めてくださり、感謝の気持ちしかありません。
今回のご担当者さんとご一緒できて心からよかったと思っています。逆に悪いところを探せと言われても見つからないぐらい。非常に良くしていただいたので、満足度は100%です。
― 今後、スリーウェーブでオフィス移転を検討しようと考えている方に向けてメッセージをお願いできますか?
値引き交渉はしたほうがいいと思います。関西では値切って当たり前という文化がありますが、関東ではあまりそういうことをしませんよね。しかし、今回私のほうから担当者さんを通してお願いしてみたところ、ちゃんと希望通りの金額になりました。
それが通るかは別として、モヤモヤしたまま契約してしまうのはよくないですから、後悔のない物件選びをしていただきたいと思います。
― 最後に、今後の展望やビジョンを教えてください。
メインの事業とは別に研究施設の内装や設備事業を手掛けているのですが、今後はさらにそちらに力を入れていく予定です。現在、メインの事業は業績も安定しており、売上げも伸びています。しかし何かあっても、互いにカバーできるようにしておければ安心ですから。
東京営業所の開設にもつながる話ですが、私は基本、来た仕事は断らないようにしています。そうすることで、自然と新たな道が拓けていくからです。今後もご縁を大切に、事業を成長・発展させていきたいと考えています。
まとめ
来た仕事は断らない。難しい条件でも、なんとか相手の力になろうとする。関西特有の情の厚さやご縁を大切にする姿勢には、学ぶべきところが多くあります。そのような関係性から生まれる助け合いの精神こそが、事業を発展させ、お金以上の価値を生み出しているのだと実感した取材でした。